PDPとは Plasma Display Panel の略で、プラズマディスプレイパネルのことをいいます。
いわば小さな蛍光灯の集合体です。従来のブラウン管テレビや液晶テレビとは異なり、蛍光灯に似た原理を採用しています。 約315万個(42V:水平1024個×垂直1,024個×3〈R・G・B〉= 約315万個)の小さな蛍光灯が画面いっぱいに並んで発光しているようなものです。だから、シンプルな構造に大画面化が容易、大画面でも色ズレや歪みのない高画質映像が実現できます。
なお、R(赤)G(緑)B(青)それぞれを「ドット」、3色の集合を「1画素」と規定されています。(JEITA)
背面ガラスの上にスリット状に隔壁を設け、その中にRGBの蛍光体を塗布、表示電極(透明電極)を埋め込んだ前面ガラスでサンドイッチし、その中に希ガスを封入しています。発光原理は、まずアドレス電極からプリ放電(予備放電)が行われ(画素1つ1つのどこを光らせるかを決める)、表示電極との放電作用により希ガスが化学反応を起こし、紫外線を発生。紫外線が蛍光体にあたることで可視光が発生、画面が発光します。発光させる場所(画素)はアドレス電極で指定されるので、映像に合わせて発光する位置や明るさを制御する仕組みです。
ブラウン管テレビはガラスの真空管の前面に配列したRGB(赤・緑・青)の蛍光体を電子銃で当てて光らせることにより映像を表示しています。非常に明るい映像を実現するものの、走査(画面の左隅から右下へ、電子銃で蛍光体をなぞる)という線で映像を作る為、チラツキ・色のにじみ・画面隅でのゆがみや、地磁気の影響を受けるなどの欠点があります。
対してプラズマテレビは画面全体が同時に発光するので、写真を見ているのと同じように、ちらつき・色のにじみ・ゆがみのない高画質、目にやさしい映像を実現します。
大画面でも薄くて軽い、高画質に表示します。
プラズマテレビは「薄さ」&「視聴可能距離」で空間を広げます。
プラズマテレビは自発光、液晶テレビは透過型という違いから、低反射・低消費電力の液晶に対し、大画面・高画質・ホームシアターのプラズマといわれています。
プラズマ | 液晶 | |||
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画面サイズ | 大画面向き(32V〜60V) | 小・中型向き(〜42V) | ||
薄さ | ◎ | 約9cm | ◎ | 約9cm |
質量 | ◎ | 約23kg(32V) | ◎ | 約16kg(32V) |
明るさ | ○ | 全画面が明るいときには 明るさ自動調整 |
○ | 非常に明るい (シーン適応型調光タイプ有) |
コントラスト (非常に暗い場所) |
○ | くっきり鮮やか | △ | 黒がバックライトの光漏れで 浮いてしまう |
コントラスト (非常に明るい場所) |
○ | ブラウン管同等 黒が外光で浮いてしまう |
◎ | 外光の反射が少なく、 くっきり |
高精細 | ◎ | 垂直1024画素タイプ有 | ○ | 垂直768画素タイプ有 |
ゆがみ・色ずれ | ◎ | なし | ◎ | なし |
視野角 | ○ | 依存性なし | △ | 以前よりも改善 (AS-IPS液晶:○) |
動画・応答速度 | ○ | 8msec | △ | 以前よりも改善 (AS-IPS液晶13msec) |
色再現性 | ◎ | ブラウン管以上 (約1.3倍) |
○ | ブラウン管同等 |
外光反射 | ○ | ブラウン管同等 | ◎ | 低反射傾向 |
消費電力 | ○ | ブラウン管同等、それ以下 | ◎ | ブラウン管テレビ以下 |
寿命 | ◎ | パネル輝度半減はブラウン管以上(日立6万時間以上) | ◎ | バックライト寿命はブラウン管以上(日立6万時間) |
評価は32型クラスブラウン管テレビとの自社比較
ALIS方式(Alternate Lighting of Surfaces Method)はハイビジョン放送の高画質に対応した高精細表示と高輝度化を実現するために開発されたパネル駆動方式です。放電電極の偶数ラインと奇数ラインを交互に発光。ハイビジョン放送の有効走査線数垂直1080本の映像を変換(ダウンコンバート)せず、垂直1024画素でリアルに表示します。日立のWoooシリーズ32V、37V、42V型プラズマテレビに採用しています。
※ 55V型はe-ALIS方式 垂直768画素
業界トップクラスの高輝度を実現しています。
● Wooo5000シリーズ 42V型:1100cd/m2 32V型・37V型、55V型:1000cd/m2 (白ピーク、パネル単体)
蛍光体への負担が通常パネルよりも少ないALIS方式は、輝度変化に対して約1.6倍※1の長寿命化が図れます。これにより60,000時間※2以上の長寿命を実現。ALIS方式パネル※3を搭載した日立のハイビジョンプラズマは、明るい映像をより長くお楽しみいただけます。
数値は42V型の通常方式パネルとALIS方式パネルとのパネル輝度10%低下までの経過時間比較値です。
サステイン周波数を一定とした場合(40kHz)(日立プラズマディスプレイ(株)調べ)。
Wooo3000シリーズ(42V型をのぞく)及びWooo5000シリーズ。
時間は寿命の目安で、パネル輝度40%到達までの時間です。
当社テレビセットを使用した測定値及び測定基準による。
また、使用状況(映像設定・受信映像内容)・使用環境によって異なります。残像(焼き付き)・故障等は除きます。
Wooo5000シリーズ:32V型・37V型はスーパー、42V型・55V型は低減(弱)設定時
ALIS方式は通常方式よりも開口率を上げることで、高精細と高輝度を両立しています。
通常方式では1つの画素を発光させるために2つの電極を使用しています。その為垂直画素数の2倍の電極が必要です。
一方でALIS方式は、垂直画素数+1本の電極で発光しています。これにより、電極数が少ない分開口率を上げられます。
そして奇数ラインと偶数ラインを交互に予備放電、発光させることで、少ない電極で明るく高詳細な映像を実現しています。
新開発「1080ALISパネル」や「PictureMasterHD」搭載による画質の違いのほか、各種機能で、性能をブラッシュアップしております。
世界最高解像度※を実現した新開発「1080ALISパネル」を搭載
従来はハイビジョン放送の垂直1080を変換することなく、有効表示約95%をリアル表示していました。「1080ALISパネル」は、ハイビジョン放送をそのままの垂直1080画素をそのままダイレクト表示、フル大画面で楽しめます。
※ 2006年4月4日現在。42V型、37V型プラズマテレビの画素数において。
赤の再現性を一段と向上。目の覚めるような「純赤」と鮮やかな色合いを再現します
パネルの発光特性を大幅に改善することにより、赤色をはじめとして、色再現性を向上しました。さらに、新開発画像処理エンジン「PictureMasterHD」の3次元デジタルカラーマネージメントにより繊細な色も美しく描き出します。
さらにメリハリある、明るい高画質を実現(42V型)
圧倒的な高コントラスト4000:1※(従来3000:1)を実現。業界トップクラスの高輝度1400cd/m2との両立により、よりいっそう際立ったきらめきや奥ゆき感を表現します。
※ W42P-HR9000/W42P-H9000(パネル単体、暗所コントラスト)において。
蛍光灯などの映り込みをより低減
新開発「ダイナミックMBPカラーフィルター」により、光の反射による映り込みをより低減しました。また、色の再現性と黒の再現性を大幅に向上しています。
記録時間を大幅拡大 デジタルハイビジョンを約50時間録画可能
HRタイプには、ご好評の「ボタン1つですぐ録れる」ハイビジョンHDDレコーダーを搭載しています。搭載するハードディスクドライブを従来の160GBから250GBに増量。さらに、世界初※「XCodeHD」を搭載。デジタルハイビジョンの美しさをそのままに、約50時間の録画を実現しました(従来はデジタルハイビジョン16時間録画)。
※2006年4月4日現在。XCodeHDはViXs Systems Inc.のHDトランスコード/トランスレートテクノロジーです。
操作性を向上。録画中の電子番組表(EPG)表示や、便利なクイックタイマー
裏番組録画中の電子番組表の表示が可能なので、新規予約登録も可能です。さらに、オンエア開始後の番組を、電子番組表から録画を開始、余計な番組が録画されないので便利です(デジタル放送のみ対応)。また、録画ボタンを数回押すことで設定可能なクイックタイマーにも「番組終了まで」を追加しました。
WoooでLink
本機で録画した番組を、対応の「ハイビジョンHDD/DVDレコーダーWooo」にダビング/ムーブが可能です。
* 対応機種は(株)日立製作所製 DV-DH1000D、DV-DH500Dです。著作権保護により「1回だけ録画可能」な番組をムーブ(移動)後、HDDの録画内容は消去されます。
ダブルデジタルチューナー搭載
<HRタイプ>だけでなく、<Hタイプ>についてもデジタルチューナをダブルで搭載。地上デジタル放送の番組同士を2画面で確認したり、周辺機器へ接続してデジタル放送の裏番組録画が可能です。
更なる低消費電力を実現
発光効率の向上などにより、年間消費電力量を更に低減しました。
年間消費電力量 (kWh/年) | 8000シリーズ | 9000シリーズ | |
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42V型 | HRタイプ | 340 | 318 |
Hタイプ | 330 | 292 | |
32V型 | HRタイプ | 300 | 264 |
Hタイプ | 290 | 238 |
* 年間消費電力量はJEITA基準による。スタンダードモードを標準値として測定。
●「年間消費電力量」とはご家庭で実際に消費する「消費電力量(電気代)」の目安値です。1kWh/年=22円で年間の電気代が試算できます。
* 金額は電力会社により異なります
スマート感を向上させた新デザイン
薄型テレビならではのスマート感をさらに強調。また、スピーカー部を高級感溢れるシャイン・ブラックで仕上げました。映像に集中できる高品質デザインです。また、特徴の1つでもある、リモートスイーベル機構を継承しつつ、スタンド/ラック※を薄型化しました。
※スイーベルスタンド、スイーベルラックは別売オプション品です。9000シリーズ専用です。
対象とはなっておりません。
日本国内で販売されているプラズマテレビは国内仕様として設計・販売しているものです。海外での使用はお控えください。
5度〜35度の範囲でお使いください。
前面パネルには厚さ2.5mmの強化ガラスを使用しており、日常生活での使用に十分な強度を保持しています。表面にはフィルターを設けているので、ガラスが飛散する心配はありませんが、破損する恐れがありますので、強い衝撃は与えないで下さい。また、運搬は取扱説明書記載の注意事項に従ってください。
いつもテレビをご覧になっている視聴距離を参考ににするのが良いでしょう。ハイビジョン映像は画面高さ方向の3倍の距離で見るのが、臨場感を得られるといわれております。よって視聴距離の1/3の高さにあたるインチサイズがお勧めです。
通常テレビ放送(NTSC)では1枚の映像525本(1フレーム)を1フィールド262.5本に分け、奇数番目・偶数番目と飛び込して表示、再現している。従来のブラウン管テレビではこの1コマを画面の左上隅から右下隅まで1/30秒の間に線で表示するため、ちらつきの原因とされています。
プログレッシブテレビは奇数と偶数の走査線映像を合成した状態で一枚の映像(1/60秒)を表示する。このためちらつきの少なく、目にやさしい見やすい映像です。
インターレスとは飛び込し走査の意味で、ブラウン管テレビの表示方式。左上隅から右下隅まで、電子銃により線で映像を作ります。一方で、プラズマテレビは面発光。1つ1つの画素が光り、写真のように映像を表示します。ALIS方式はより明るく、高精細を実現すべく、奇数・偶数画素交互発光する方式。ブラウン管テレビのように線で絵を作る方式ではないので、ちらつきのない目にやさしい映像です。
補修用性能部品の保有期間は8年としております。
● 写真・イラストはイメージです。